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| Foster's, Southcorpを買収へ、ワイン売上高世界一に 【オーストラリア】 2005年4月23日 オーストラリアのワイン・ビール会社Foster'sは、4月22日、オーストラリア最大のワイン会社Southcorpを買収し、ワインの売上高世界一となったと発表した。この買収により、1本5ドル以上のワインのカテゴリーでは、世界最大の生産規模になる。また、この買収によりFoster'sのオーストラリア国内におけるマーケットシェアは、23パーセントになると見られる。 Southcorpの所有する主なブランドは、Penfolds, Rosemount, Lindemans, Wynns, Queen Adelaide, Michinburyなど。 一方Foster'sの所有するブランドは、Wolf Blass, Beringer, Mildara, Yarra Ridge, Stag's Leap, Andrew Garrett, St Hubertなど。 Foster'sの社長兼CEOのO'Hoy氏は、今回の統合により、量産という企業規模からするとConstellationやGalloのほうがまだ大きいのかもしれないが、ウルトラチープワインやバルクワインを除けば、売上高は断然世界一となると語っている。1本3ドル以上のワインで見れば、われわれは売り上げ規模でおよそ20億ドル（およそ2000億円超）になり、Constellationは14億ドル（およそ1500億円）、Galloは10億ドル（およそ1000億円）程度だろう、と語った。 O'Hoy氏は、いまや世界のワイン市場では、巨大になるかブティークブランドとして生き残りの道を探るかの二者択一だ。その真ん中の中規模でいようというのは無理なのだ。市場の中でワイナリーはどんどん統合され、小売業もどんどん統合が進んでいる。われわれは世界市場を相手にした小売業やサプライヤーを相手にしなければならないのだ、と述べている。 統合後のFoster'sは、全生産量の75パーセントをオーストラリアで、25パーセントをカリフォルニアで生産することになる。 【コメント】 Foster'sによるSouthcorpの買収劇は、過去3ヶ月ほど世界のワインマーケットにおけるトピックでしたが、1株あたりの買収金額の最後の数セントの攻防に決着がつき、合意に至ったようです。 過去数年間の世界のワイン市場の合従連衡はすさまじいものがあり、食うか食われるかの激しい買収合戦が繰り広げられています。それだけにいまや世界のワイン市場は大きなお金が動くビッグビジネスの現場でもあるわけです。 たとえば2年程前には、オーストラリア最大のワインメーカーBRL HardyがアメリカのConstellationに買収されていますし、カリフォルニアのBeringerとオーストラリアのMildara Blassとが統合され、Beringer Blassになりましたが、Foster'sがそれを買収しています。さらにMildara Blassは、その少し前にMildara WinesとWolf Blassが合併してできたワイン会社でありました。 実はこうした合従連衡は枚挙にいとまがありません。このコメントを書いている現在も、Pernod Ricardによるイギリスの大手酒類資本のAllied Domecqの買収が動いています。今後も世界のワイン市場の動きが注目されます。 |
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